今回紹介する銘柄は「双日」です。
総資産7位を誇る総合商社で、特に石炭や鉄鉱石の取り扱いにおいて国内トップの強さを誇る企業です。
そんな「双日」の指標や業績を分析していきます。
当ブログで取り上げる銘柄は、投資を推奨したり、否定するものではありません。
最終的な購入判断は各自で行い、自己責任のもとで投資をしてください。
また、株価等の指標は常に変動します。
最新の情報は、証券サイト等の他サイトを参考にしてください。
双日
企業概要
「双日」は自動車、航空産業・交通プロジェクト、インフラ・ヘルスケア、金属・資源・リサイクル、化学、生活産業・アグリビジネス、リテール・コンシューマーサービスの7つの事業を持つ総合商社です。
非常に多種にわたる分野の製品の製造、販売を行っているのが特徴です。
金属・資源・リサイクル事業では総合商社唯一の炭鉱操業を行っており、そのノウハウを活かし、鉱山操業への展開や、創業請負事業への進出を目指しています。
化学事業ではメタノールなどの取り扱いに強みを持ち、約5000社に及ぶ顧客基盤を持つ実力です。
売上比率
各分野においてバランスよく利益を得ていますが、その中でも多く利益を得ているのが、金属・資源・リサイクル事業になります。
2022年のセグメント利益では、金属・資源・リサイクル事業が23%と一番多く、次に化学事業で20%の割合を誇ります。
多くの事業を展開していくことはとても大事な事ですが、何よりどの事業においても赤字が出ていない点が非常に優秀です。
海外展開
「双日」は海外展開にも積極的な企業です。
拠点数は海外に87ヶ所存在し、海外の会社数は291社に及びます。
拠点場所も米州、欧州、アジア、アフリカと世界の様々な場所に進出しているのが分かります。
各指標
ROEが驚異の14%超えという点から、非常に効率よく稼げていることが分かります。
営業CFが長期にわたり黒字化できているのもいいですね。
これだけ優秀であるにもかかわらず、PBRは1倍割れという事実。
中期経営計画では下限配当を時価DOEの4%に定める等の方針を掲げており、この1倍割れのPBRの改善を試みています。
業績
景気敏感な業種なため、営業利益率は年によってバラバラです。
また、卸売業は薄利多売なビジネスであるため、営業利益率が2%未満と低めになりやすいのが難点です。
2019年に大きく売り上げが落ち込んでいるように見えますが、この年から会計基準が変わったため大きく差異が発生し、実際には増収しています。
配当金推移
配当利回りは4%後半と非常に高いです。
2011年から増配傾向にあり、業績が落ち込んだ2021年に大きく減配していますが、翌年には回復し、元の水準以上に増配しています。
配当方針は130円を下限配当と設定し、連結配当性向を30%としています。
下限配当が設定されているので、業績が大きく落ち込んでも最低限の金額がもらえるのはありがたいですね。
下限配当の設定基準は、PBRが1倍未満の場合は時価DOE4%、PBR1倍以上の時は簿価DOE4%と定めています。
評価ポイントと注意ポイント
評価ポイント
ROEが非常に高く、効率よくお金を稼げている点が非常に魅力で、営業CFも安定しています。
資源分野に強みを持つ総合商社として独自の長所を持つため、他の大手商社とも差別化を図っているのが良いですね。
株主還元姿勢も高く、下限配当を設定したり、PBR1倍割れを対処するために明確な株主還元政策を明示しています。
注意ポイント
卸売業である以上、薄利多売なビジネスであるため、営業利益率が低いのが懸念点です。
また、資源事業は為替相場や原材料価格によって業績が依存するため、経済の先行きが不安な時期は大きく業績を落とすことがあるでしょう。
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まとめ
景気敏感なところはあるため、業績はやや不安定になりがち。
ただ、下限配当が設定されているので、配当が大きく下がる心配はそこまでなさそう。
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